運営コンセプトと配信主体のメンテルについて

株式会社メンテルの井上智樹です。都市や建物のサステナブル化に取り組んでいます。設計段階のパッシブ&アクティブな環境設計に加えて、運用段階のエネルギーマネジメントによって、建物のライフサイクルをサステナブルに最適化することをサポートしています。

メンバーの紹介

株式会社メンテルのロゴ

私は建設業界出身でIT活用を得意とし、設計施工を強みとする大手ゼネコンでBIMや環境シミュレーションを実プロジェクトで推進する設計部の設備BIMグループで働いた経験があります。また、AIベンチャーでプロジェクトマネージャとして、電力需給や熱源制御や人流誘導などのスマートシティ関連の開発マネジメントを経験しました。建設領域におけるITの活用を様々な立場で経験をする中で、建物のライフサイクルにおけるサステナブル化に向けた課題に向き合い、その解決に取り組んできました。

メンテルには私の他にも、組織設計事務所で同じく設備設計業務におけるIT活用を経験したメンバーや、大学の博士課程でエネルギーやIoTの活用に関する研究の経験を積んだメンバーが在籍しています。私たちは建物のライフサイクルにおけるサステナブル化に向けた課題を解決する様々なソリューションを身につけるために膨大な時間を費やしてきました。このサイトでは、その知識を共有することで、皆さんの時間と悩みを節約しながら、一緒に建物のサステナブル化に向けた取り組みを推進します。

私たちのアプローチ

建物のライフサイクルに即した形で、以下のコンテンツを各目的に応じて配信します。

1. THINKING
建築事例の紹介も含め、サステナブルな建物の設計と運用について知識を共有

2. ANALYZE
気象データを取得して各種ツールを用いた分析と活用に関するスキルを紹介

3. MODELING
環境シミュレーションとの連携を目的に建物のモデル構築の手法を紹介

4. SIMULATE
光・風・熱などの目に見えない環境を可視化するシミュレーションの手法を紹介

5. OPTIMIZE
シミュレーションとの連携で最適な建物形状や運転制御を求める最適化の手法を紹介

6. OPERATE
建築設備の運用における実績データの活用やIoTの導入における取り組みを紹介


なぜメンテルが配信を始めたのか?

環境シミュレーションやエネルギーマネジメントに取り組む中で、私たちはソフトウェア固有の学習コースやプログラミングスクールを通じて、あるいは同僚や協業先が高度な解析を行うためなど、何らかの形でGrasshopperやPythonなどのプログラミング技術に遭遇します。誰もが最初はプログラミングの習得に興味を持ちますが、YouTubeなどで公開されている入門コースを見ることや参考図書を購入する以外に学習の方法があまり提供されていません。そのため、何百時間もかけて独学で学ぶか、あきらめて従来のモデリング手法や計算プロセスで解析するかのどちらかになります。

私は国際的にも有名な日本の大手ゼネコンで働いていましたが、当時の職場にも、GrasshopperやPythonを学びたいとずっと思っていたものの、学生時代に学ばず、日々の仕事で忙しく、学ぶ時間がない同僚がたくさんいました。

実際、この配信はこうして始まりました。私は、プログラミングを活用したデザインやシミュレーションやデータ分析に興味のある設計者や学生に向け、プロの環境で使用されているものを中心に、ノウハウの共有を始めました。学生たちは、デザインスキルを広げたり、タスクをより効率的に完了する目的で、すぐに使い始められる有効な手段であると私がレクチャーした内容を高く評価していました。


メンテルの違いは何ですか?

世の中には環境シミュレーションやエネルギーマネジメントに関するレッスンやチュートリアルが無数にあります。ただし、そのほとんどは派手な解析結果などで人目を引くコンテンツの表示に重点を置いており、日常の専門的な実務ではほとんど実用的ではないことに気付きました。多くの場合、実際の建築や解析の実務ではほとんど使用できない、非常に凝った有機的なモデリングや限定された解析条件です。例えば、通常のGrasshopperを用いたモデリングでは、解説者がコンポーネントを 1 つずつキャンバスにドロップしながらスクリプトをゼロから構築し、最後には視聴者が解説者と同じスクリプトを作成します。ただし、自分でスクリプトを作成する方法についてはまったく分かりませんでした。そのため、私が配信するコンテンツでは、自分でスクリプトを考え、開発できるように、環境シミュレーションやエネルギーマネジメントに関する基礎知識を共有します。特定のスクリプトの作成や解析の方法のみを教えるのではなく、ユーザーが望むスクリプトを作成するプロセスとフレームワークを提供します。

オンラインにはモデリングやシミュレーションやデータサイエンスに関する個別のレッスンやチュートリアルはありますが、設計から運用に至るまでの建物のライフサイクルにおけるサステナブル化に向けたソリューションを一気通貫で導いてくれる包括的なプログラムはありません。私は、建物のライフサイクルにおけるサステナブル化について知っておく必要のあるすべてのことを 1 か所で、わかりやすいパッケージにまとめて配信と知識の蓄積を目指すことにしました。

最後に、これまでの私の建設業界におけるIT活用に関する取り組みの中で、GrasshopperやPythonなどのプログラミングを主としたITの活用は多くの時間を節約し、多くのメリットをもたらしてくれたので、他の人にもその力を活用してもらいたいと思います。建築業界の大きな悩みの 1 つは長時間労働です。私たちは皆、それを経験しています。しかし、私たちは家庭や健康を犠牲にすることなく素晴らしい建物のライフサイクルを実現できると心から信じています。そして、個人的には、プログラミングが大きな役割を果たしてくれました。環境シミュレーションにおける膨大な組み合わせ通りの計算パターンの解析や、センサーやBEMSなどのIoTで集積された膨大な実績データを活用したエネルギーマネジメントの検討など、手作業では途方のない作業がもはや恐ろしいものではなくなります。計算ツールを正しく使用すれば、数回クリックするだけで変更ができます。より短時間でより多くのことを行う方法を教えることで、建築業界での仕事をもっと健康的で幸せなものにしたいと考えています。

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