この記事では気流シミュレーションツールの一つであるButterflyについて紹介します。Butterflyは、OpenFOAMを使用して高度な数値流体力学 (CFD) シミュレーションの構築と実行を行うためのプラグイン及びPythonライブラリです。
Butterflyとは

Butterflyは、OpenFOAMを使用して数値流体力学 (CFD) シミュレーションの構築と実行を行うGrasshopper及びDynamoのプラグインです。
また、オブジェクト指向のPythonライブラリでもあります。OpenFOAMとは、現在存在するオープンソースのCFDエンジンの中で最も厳密に検証されており、いくつかの高度なシミュレーションと乱流モデルの実行が可能です。
Butterflyは、ジオメトリをOpenFOAMにエクスポートし、建物の設計に役立つ気流シミュレーションを実行できるように構築されています。
これによって、都市における風のパターンをモデル化する屋外シミュレーションや、温度の快適性と換気の有効性をモデル化する屋内の気流シミュレーションなどが実現できます。以下のリンクより公式サイトにアクセス可能です。
Grasshopper Component|Ladybug Tools LLC
About Butterfly:https://www.ladybug.tools/butterfly.html
Butterflyの特徴

上図のButterflyを用いた気流シミュレーションのイメージに基づいて、その検討事例を以下で紹介します。
- 屋内の空気の流れ:屋内の空気の流れをシミュレートし、自然換気も含めて気流環境を評価
- 屋外の空気の流れ:都市環境における屋外の風のパターンをモデル化
- 屋内外の快適性評価:局所的な気温と風速を考慮した温熱快適性の評価が屋内外ともに可能
- 空調設備検討:HVACによって生じる風の不快感や、空気の速度と温度をシミュレートして評価
Butterflyのインポート方法
OpenFOAMのセットアップ
Butterflyは、OpenFOAMを計算エンジンとして実行されます。そのため、OpenFOAMのインストール・環境構築が必要です。そこで、blueCFD-CoreというWindowsでOpenFOAMをインストールして使用できるアプリケーションを用います。下記サイトで最新インストーラを取得し、インストールを実行します。
OpenFOAMの動作確認
blueCFDをインストールした後にデスクトップに作成される「blueCFD-Core terminal」というショートカットを管理者権限で実行します。実行とともにターミナル画面が立ち上がります。画面内にで「Environment is ready」という文字の記載が確認できれば、インストールは正常に完了しています。確認ができましたら、ターミナル画面を閉じて、OpenFOAMのセットアップは以上です。
Food4RhinoよりButterflyのインストーラーをダウンロード
下記のFood4Rhinoにアクセスして、Butterflyのインストーラーzipファイルをダウンロードします。
Food4Rhino|Ladybug Tools
https://www.food4rhino.com/app/ladybug-tools
ButterflyのプラグインをGrasshopperにインストール
Rhinoceros+Grasshopperを起動し、ダウンロードしたフォルダ内のinstaller.ghをドラッグ&ドロップで開きます。Grasshopperファイル内に含まれているBooleanトグルをダブルクリックして、False→Trueに変更して実行が終わればインストール完了です。GrasshopperのリボンにButterflyのコンポーネントが表示されていれば、インストールが正常に完了です。もし表示されていない場合は、Rhinoceros+Grasshopperを一度終了して、再起動して確認をしてください。
Butterflyの活用方法
以上で、GrasshopperのコンポーネントであるButterflyについて紹介しました。Butterflyを用いることで光や熱のシミュレーションが可能となり、エネルギー効率の評価を建物や空間の形状の計画に考慮することが可能です。今後は、Honeybeeを活用した事例を紹介していきます。
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