パッシブデザインの自然換気とは?6つのポイントとメリットを解説

パッシブデザインの自然換気とは?6つのポイントとメリットを解説

「自然換気ってどうするの?」
「自然換気のメリットは?」

このような疑問がある方もいるのではないでしょうか。

パッシブデザインとは、建物の周囲の自然エネルギーを利用し、快適な室内環境と省エネを両立させる設計手法です。

自然換気は窓やドアなどから風を取り入れ、内外の空気を入れ替えることを指します。

ただし、具体的に「どのように換気をするの?」と問われると、わからないこともしばしばあるでしょう。

そこで本記事では、パッシブデザインの自然換気のポイント6つとメリットを解説します。

パッシブデザインの自然換気に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

パッシブデザインの自然換気とは

自然換気とは

パッシブデザインの自然換気とは、換気扇やエアコンなどの設備に頼らず、建物の設計や配置を活かして、風を室内に取り入れる手法です。

低温の風を室内に取り入れて、熱の排出を促し、冷房負荷の軽減や省エネにつなげます。自然換気を効果的に利用するためには、その地域の特性を理解する必要があります。

風向きや風の強さ、周囲の遮蔽物は、地域によってバラバラです。自然換気は、周辺の影響を受けるため、地域に応じた詳細なシミュレーションが必要です。

関連記事:パッシブデザインとは?エコで快適な建築物のメリットと注意点を解説

パッシブデザインの自然換気のポイント6つ

自然換気のポイント

パッシブデザインの自然換気のポイントは以下の6つです。

  1. 卓越風を意識する
  2. 通風を確保する
  3. 窓面積や室内開口部面積を確保する
  4. ウィンドキャッチャーを設置する
  5. 立体通風を意識する
  6. 開閉できる高窓を設置する

自然換気の利用方法を理解するために、順番に見ていきましょう。

1. 卓越風を意識する

卓越風とは、特定の地域で季節ごとにもっとも頻繁に吹く風を指します。関西の「六甲おろし」や関東の「空っ風」などが、卓越風に該当します。

卓越風を意識して建物を建てると、自然換気を効率的に行うことができ、室内環境を快適に保てるようになるでしょう。

ただし、時間帯によっては風向きが逆になる地域もあります。自然換気は外気温が低いときに行わないと熱を排出できないため、涼しい時間帯の卓越風を取り入れるよう設計を工夫しましょう。

2. 通風を確保する

自然換気を行うためには、風の出入り口を設置する必要があります。風上から風下へ向かって風が通れるように窓を設置し、通風経路を確保します。

ただし、ドアや壁などで通風経路を妨げると、効果がなくなるため注意が必要です。

建物の設計段階で、全方位からの風を効率的に活用できるように、十分なシミュレーションを行うことが重要です。

3. 窓面積や室内開口部面積を確保する

自然換気を効率よく行うために、窓面積や室内開口部面積を確保する必要があります。風の出入り口の面積を大きくすると、その分だけ自然換気の効果が出ます。

ただし、窓面積や室内開口部面積が大きすぎると建物の断熱性が低下するでしょう。パッシブデザインの目的は、室内の快適性を高めることなので、断熱性が低下しては意味がありません。

床面積に応じた適切な窓面積や室内開口部面積のシミュレーションが必要です。

4. ウィンドキャッチャーを設置する

ウィンドキャッチャーとは、建物に対して平行に吹く風を、効率よく室内に取り入れる手法を指します。縦すべり窓を活用すると、どの向きの風でも捕まえることが可能です。

ただし、前述したように、自然換気では風の入口と出口の両方を意識する必要があります。

そのため、2つある開口部を八の字のようにして開き、ひとつの窓から吸気と排気を同時に行えるようにできるものもあります。

5. 立体通風を意識する

自然換気では、1階と2階の風の流れを意識する必要があります。

温かい空気は上昇するため、1階から風を取り込み、2階から熱が排出されるような通風経路を作れば、温度調整しやすくなります。

立体通風を実現するには、以下の方法が有効です。

  • 吹き抜け構造を採用する
  • 建物の上部に排気窓を設ける

6. 開閉できる高窓を設置する

熱を排出するには、建物の高い位置に窓が必要です。

開閉できる窓を設置すれば、夏には熱を排出でき、冬には暖気を逃さないようにできるでしょう。

高窓には電動で開閉できるタイプもあるため、予算に応じて検討することがポイントです。

パッシブデザインの自然換気のメリット

自然換気のメリット

パッシブデザインにおける自然換気には、以下のメリットがあります。

  • 省エネの実現
  • 温室効果ガスの排出量の削減
  • 快適な室内環境の創出

自然換気を利用した建物にはどのようなメリットがあるのか、順番に見ていきましょう。

省エネの実現           

外気が涼しい時間帯に自然換気を行えば、冷房の使用頻度を減らせます。春や秋といった中間期では、日中の冷房コストの削減も可能です。

また、自然換気を行うと、湿度も適切にコントロールできるので、冷房だけでなく加湿器や除湿器の使用頻度も減らせるでしょう。

省エネ効果を実現するには、季節や時間帯に応じて適切なタイミングで窓の開閉を行う必要があります。

温室効果ガスの排出量の削減

自然換気を利用すると、冷暖房の使用頻度を減らせるため、温室効果ガスの排出量の削減につながります。

冷暖房の使用には発電が必要です。火力発電をすると、化石燃料の燃焼によって二酸化炭素が発生します。

二酸化炭素は、地球温暖化にもっとも影響を与えるとされています。自然換気により温室効果ガスを削減すると、地球温暖化を防止して、持続可能性を高められるでしょう。

快適な室内環境の創出

自然換気を取り入れると、快適な室内環境を創出でき、自然風による涼しさを感じられます。

換気には湿気やほこり、呼吸によって生じる二酸化炭素を排出し、新鮮な外気を取り込む効果があります。

また、冷房による冷たい風に直接さらされると、外気との温度差が大きく、身体の負担につながるでしょう。

自然換気を取り入れた建物は、健康維持につながる快適な空間を作り出します。

まとめ

本記事では、パッシブデザインにおける自然換気の6つのポイントと具体的なメリットを解説しました。

適切な自然換気を取り入れると、暑い季節でも快適な室内環境を創出できます。また、冷房コストを下げられるので、省エネ効果も期待できます。

しかし、自然風を利用するためには、地域の環境特性を綿密にシミュレーションしなければなりません。

株式会社メンテルでは、最先端のAI技術と経験豊富な環境設計のプロフェッショナルが、実務に即した環境解析と設計支援を提供しています。

パッシブデザインを取り入れた建築を検討している方は、株式会社メンテルにご相談ください。

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