住宅の全館空調の消費電力量はどのくらい?電気代を節約する方法5選

住宅の全館空調の消費電力量はどのくらい?電気代を節約する方法5選

「住宅の全館空調の消費電力量は?」
「電気代を節約する方法は?」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

住宅の全館空調の月間消費電力量は、全国平均でおおよそ108.625kWhです。

しかし、その相場は地域や延床面積により異なります。条件に応じた消費電力量を把握すると、より正確な電気代を求めることが可能です。

本記事では、全館空調の消費電力量の相場や電気代を節約する方法を解説します。

すぐに取り入れられる節電方法を実施して、ぜひ電気代を削減してみてください。

目次

全館空調の消費電力量は?

全館空調の消費電力量は?

1ヶ月あたりの全館空調の消費電力量の全国平均は、おおよそ108.625kWhです。

環境省によると、1世帯が1年間に消費したエネルギーは全国平均で電気が3,950kWhです。

また、HINOKIYAは、Z空調(全館空調)の家全体の消費電力量に占める割合は33%ほどと試算しています。

環境省とHINOKIYAの調査に基づき、全館空調の消費電力量を以下にまとめました。

・年間の消費電力量:3,950kWh×33%=1,303.5kWh
・月間の消費電力量:1,303.5kWh÷12ヶ月=108.625kWh

ただし、上記はあくまで全国平均(概算)であり、消費電力量は床面積や地域、稼働時間などの条件によって異なります。

そこで本章では、全館空調の消費電力量を条件ごとに計算しました。

・地域ごとの全館空調の消費電力量
・延床面積ごとの全館空調の消費電力量

順番に見ていきましょう。

地域ごとの全館空調の消費電力量

環境省によると、家庭の年間電気消費量は地域によって異なります。

その数値をもとに全館空調が占める電力消費量の割合を計算し、以下にまとめました。

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地域家庭の年間電気消費量全館空調の
年間電力消費量
全館空調の
1ヶ月の電力消費量
北海道3,697kWh約1,220kWh約102kWh
東北4,586kWh約1,513kWh約126kWh
関東甲信3,531kWh約1,165kWh約97kWh
北陸5,536kWh約1,826kWh約152kWh
東海4,153kWh約1,370kWh約114kWh
近畿3,814kWh約1,258kWh約104kWh
中国4,606kWh約1,519kWh約126kWh
四国4,500kWh1,485kWh約123kWh
九州4,178kWh約1,378kWh約115kWh
沖縄3,742kWh約1,234kWh約103kWh
出典:家庭でのエネルギー消費量について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査

HINOKIYAのデータを参考に全館空調の年間電力消費量は、家庭の年間電気消費量の33%で計算しています。

床延面積は度外視で、計算結果は参考/概算であり、全館空調の電力消費量を保証するものではありません。

延床面積ごとの全館空調の消費電力量

延床面積ごとに全館空調の消費電力量は異なります。

HINOKIYAが開発したZ空調(全館空調)の年間消費電力量は、延床30〜40坪の場合、約4,307 kWhです。

延床35坪と仮定して4,307kWh÷35坪で1坪あたり約123kWhと計算します。

1坪あたり約123kWhかかる場合、延床面積ごとの全館空調の消費電力量は次のようになります。

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延床面積年間電力消費量1ヶ月の電力消費量
20坪約2,460kWh
(=20坪×約123kWh)
約205kWh
(=約2,460kWh÷12ヶ月)
30〜40坪約4,307 kWh約359kWh
(=約4,307 kWh÷12ヶ月)
50坪約6,150kWh
(=50坪×約123kWh)
約512kWh
(=約6,150kWh÷12ヶ月)
出典:驚きの低コストを実現。| Z空調スペシャルサイト

表の数値はあくまで参考/概算であり、全館空調の電力消費量を保証するものではありません。

全館空調の電力消費量は延床面積以外に、地域や稼働率などによって異なります。

全館空調の消費電力を抑えて電気代を節約する方法5選

全館空調の消費電力を抑えて電気代を節約する方法5選

全館空調の消費電力量を抑えて電気代を節約する方法は次の5つです。

1. 電力プランを切り替える
2. 住宅の気密性や断熱性を高める
3. 湿度を高く保つ
4. 扇風機やサーキュレーターを活用する
5. 風量設定を自動運転にする

一つひとつ見ていきましょう。

1. 電力プランを切り替える

全館空調の消費電力を抑えて電気代を節約する方法の1つは、電力プランの切り替えです。

その事例として、東京電力の電力プランを以下の表にまとめました。

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プラン名おすすめの方
プレミアム5人以上で日中も電気を使いたい方向け
スタンダード4人以下で日中も電気を使いたい方向け
夜トク夜間に電気を使いたい方向け
スマートライフオール電化住宅の方向け
くらし上手太陽光発電システムと「おひさまエコキュート」を使用中の方向け
アクアエナジー100再生可能エネルギーの電気を使いたい方向け
従量電灯B・C時間を気にせず電気を使いたい方向け
低圧電力従来から利用している電気を使いたい方向け
出典:ライフスタイル別料金プラン|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社

東京電力だけでも8種類の電力プランがあり、ライフスタイルに合わせて選ぶことが可能です。

電力プランを切り替えると、その分だけ稼働率を抑えられ、省エネや電気代の節約につなげられます。

2. 住宅の気密性や断熱性を高める

住宅の気密性や断熱性を高めれば、全館空調の消費電力を抑えて電気代を節約できます。

快適な室温を保つために必要な住宅の気密性と断熱性の目安は、以下のとおりです。

・住宅の気密性能を表すC値:1.0㎠/㎡以下
・断熱性能:等級5(ZEH基準)以上

気密性や断熱性が不十分な住宅で快適な室温に保とうとすると、暖房や冷房を強める必要があり、その分だけ消費電力が大きくなります。

気密性や断熱性が向上すれば、冷房や暖房を強めなくても室内を快適に保てるため、コストを削減できます。

3. 湿度を高く保つ

湿度が10%下がると体感気温は1℃下がるといわれています。

そのため、冬に湿度を高く保てば、全館空調の設定温度を低くしても、体感温度を維持させることが可能です。

以下の方法を実行すれば、部屋の湿度を高く保てます。

・加湿器を使用する
・ぬれたタオルをハンガーにかける
・観葉植物を置く

湿度を高く保ち、低い設定温度でも室内を快適にできれば、空調の消費電力量を抑えられるため、電気代を節約できるでしょう。

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4. 扇風機やサーキュレーターを活用する

扇風機やサーキュレーターを活用すると、全館空調の消費電力を抑えて電気代を節約できます。

空気には暖気が上に、冷気が下に集まる性質があるためです。

扇風機やサーキュレーターを使用して空気を循環させると、室内の温度ムラが解消され冷暖房の運転効率が向上します。

扇風機やサーキュレーターは全館空調と比較して消費電力が少ないため、併用しても電気代を削減できるでしょう。

5. 風量設定を自動運転にする

全館空調の電力は、室内の温度を設定温度にするまでが1番消費します。

弱運転で時間をかけて温度調整するよりも、自動運転で一気に設定温度まで到達させるほうが、消費電力がかかりません。

全館空調の消費電力量が少なくなれば、その分電気代を節約できます。全館空調の立ち上がりは弱運転ではなく、自動運転を利用しましょう。

全館空調の消費電力に関するよくある質問

本章では、全館空調の消費電力に関する次のよくある質問に回答します。

・全館空調は電気代が高くなりますか?
・全館空調の1日の電気代はいくらですか?

詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

全館空調は電気代が高くなりますか?

エアコンと比較した場合、台数によっては全館空調のほうが電気代が安くなる場合があります。

ただし、電力使用量は使用環境や条件によって異なるため、一概にはいえません。

全館空調とエアコンの電気代の比較は、以下のとおりです。

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空調機器全館空調エアコン
対象範囲30〜40坪26畳
1ヶ月の消費電力量359kWh217kWh
1ヶ月の電気代11,129円(=359kWh×31円)6,727円(=217×31円)
出典:FZシリーズ | 三菱ルームエアコン 霧ヶ峰 | 三菱電機

1kWあたりの電気代は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から31円で算出しています。

一見、エアコンの方が安く見えますが、対象範囲が26畳分です。

40坪の住宅に換算するとエアコンが3台は必要になるため、全館空調のほうが電気代が安くなるといえます。

全館空調の1日の電気代はいくらですか?

全館空調の1日の電気代は、地域や延床面積などによって異なります。

その事例は以下のとおりです。

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条件月間の消費電力量1日の電気代
関東甲信約97kWh約100円
近畿約104kWh約107円
20坪の住宅約205kWh約212円
50坪の住宅約512kWh約529円

1kWあたりの電気代は31円で、1ヶ月を30日で計算しました。

表の数値はあくまで参考/概算です。

まとめ:中央熱源の省エネならばメンテルにご相談ください

本記事では、全館空調の消費電力量の相場や電気代を節約する方法を解説しました。1ヶ月あたりの全館空調にかかる消費電力量は、全国平均でおおよそ108.625kWhです。

住宅向けの全館空調の消費電力量や節電方法がわかったものの、非住宅の電気代を抑える方法も知りたい方がいるでしょう。

株式会社メンテルは、非住宅向けに中央熱源の省エネ支援を行っています。

AIとIoTセンサーを活用した最新技術により、細かな温度設定が可能になり省エネを促します。中央熱源における運用コストの削減をお考えの方は、ぜひメンテルにご相談ください。

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