店舗の電気代の節約方法7選!効率的に節電するコツを徹底解説

店舗の電気代の節約方法7選!効率的に節電するコツを徹底解説

「店舗の電気代を節約する方法を知りたい」 
「どんな節電対策をすればコスト削減につながるの?」 

このような悩みや疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

店舗経営者にとって、電気代は毎月の大きな固定費のひとつです。効率的に節約して無駄なコストを抑えたいと考える方も多いでしょう。

本記事では店舗の電気代を節約する方法や、節約する際の注意点を解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、無理なく節約できるポイントを押さえ、日々の経費削減に役立ててください。

目次

店舗の電気代の相場

店舗の電気代の相場は売上の3〜5%です。

株式会社シンクロ・フードの調査によると、飲食店の水道光熱費の内訳は以下のとおりです。

水道光熱費が売上に占める割合割合を占める企業数
3%以下26.2%
4%16.4%
5%21.1%
参考:株式会社シンクロ・フード|飲食店に対し、水道光熱費の削減に関する調査を実施。86.2%の飲食店が電気代の削減に「興味あり」と回答

63.7%の飲食店で水道光熱費が、売り上げの5%に収まっていることがわかりました。また、多くの店舗は水道光熱費のなかで、とくに電気代を削減したいと考えています。

電気代は店舗運営にとって大きな負担となるため、効果的な節約方法を知ることは非常に重要です。

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店舗の電気代を節約する方法7選

店舗の電気代を抑えるには、あらゆる節約の手段を講じる必要があります。

そこで本章では、店舗の電気代を節約する7つの方法を紹介します。

  1. 機器の稼働状況を見直す
  2. 空調設備を清掃する
  3. LED照明へ変更する
  4. 電気会社を見直す
  5. 電子ブレーカーを導入する
  6. スマートメーターやEMSを導入する
  7. 再生可能エネルギーを活用する

これらの方法を組み合わせると、大幅な電気代の削減が期待できます。

一つひとつ見ていきましょう。

1. 機器の稼働状況を見直す

時間帯や季節に合わせて、機器の稼働状況を見直すと店舗の電気代を節約できます。

経済産業省の調査によると、飲食店で機器の稼働状況を見直すことで、以下のような節電効果が期待できます。

アクションの事例建物全体に対する節電効果
照明を可能な範囲で減らす7.0%
空調を26℃から28℃に設定する4.0%
冷凍冷蔵庫の庫内整理と温度調整0.4%
参考:経済産業省|夏季の省エネ・節電メニュー  飲食店

電気代を節約するために人がいないのに照明がついていたり、冷房が強くなったりしていないか確認しましょう。

小さな取り組みを積み重ねると、大きな節電効果が見込めます。

2. 空調設備を清掃する

空調のフィルターを清掃したり、室外機の周りを整理したりすると、店舗の電気代を節約できます。

長時間使用された空調設備の内部には、埃が溜まっているケースがあり、稼働効率が低下してしまうためです。定期的な清掃で汚れを取り除くと、空調を効率的に稼働させられ省エネにつながります。

経済産業省によると、エアコンフィルターを月に1〜2回清掃するだけで、電気代を年間約990円節約できるとあります。

清掃は専門業者に依頼するのもよいですが、日常的なメンテナンスは店舗スタッフでも十分に行えるでしょう。

3. LED照明へ変更する

電球をLEDに変更すると、店舗の電気代の節約につながります。

経済産業省によると、68Wの蛍光灯から34WのLED照明に取り替え、年間2,000時間使用したところ、年に約2,108円の節約につながったとあります。

それぞれの初期費用は蛍光灯が約1,000円に対して、LED照明が約2,000円です。そのため以下のような計算式になり、約6ヶ月後には蛍光灯よりLED照明を使用した方がお得です。

蛍光灯とLED電球の初期費用の差額は1,000円
  • 1,000÷2,108円=0.47年
  • 0.47×12ヶ月=5.64ヶ月(約6ヶ月)

LED電球には初期投資が必要ですが、長期的に見れば大きな節約につながるでしょう。

なお、白熱電球と蛍光灯、LED電球をそれぞれ10年間使用したときの初期費用と交換コストも調査しましたので、ぜひご参考ください。

電球の種類初期費用寿命×10年間の交換回数10年間の総コスト
白熱電球約100円寿命2000時間(約200日)×約18回約1,900円
蛍光灯約1,000円寿命10,000時間(約1,000日)×約4回約5,000円
LED電球約2,000円寿命40,000時間(約4,000日)×約0回約2,000円

4. 電気会社を見直す

自店舗に最適な電気会社のプランを見つけると、電気代の節約につながる可能性があります。

2016年4月以前は各地域の電力会社が電力を供給し、法律で定められた方法により料金が決定されていました。

しかし、2016年4月以降は電力自由化にともない、どの電力供給事業者からも電気を自由に契約できるようになりました。

たとえば、消費者は以下のような電力会社から電気を購入するか選択できます。

  • 電気代が安い電力会社
  • ポイントサービスを提供している電力会社
  • 再生エネルギーを中心に電気を供給する電力会社
  • 電気とガスのセット割引を提供している電力会社

複数の電気会社の契約内容を比較し、自店舗に最適なプランを見つけましょう。

5. 電子ブレーカーを導入する

電子ブレーカーを導入するのも、店舗の電気代を節約するのに効果的です。

電子ブレーカーとは

中央処理装置の制御により、規定以上の電力を使用した場合でも、すぐに遮断されずに、適切なタイミングで電気の遮断を行う機器です。

電気設備を守るだけでなく、契約電力量を超えないようにする特徴があります。しかし、従来の熱伝導式のブレーカーだと、この管理が比較的大まかでした。

電力会社との契約も「不可設備契約」という、すべての電子機器の電力の合計値を基に、電気代が決められるものです。

従来のブレーカーを使用していた場合、電気を使っていなくても電子機器の電力が大きければ、電気代が高くなるケースがありました。

その点、電子ブレーカーは電力消費量に応じて料金が算出されるため、電気代を抑えやすくなります。

6. スマートメーターやEMSを導入する

スマートメーターやエネルギーマネジメントシステム(EMS)を導入すると、より戦略的かつ効果的な電気代の節約を実施できます。

名称機能
スマートメーター電力使用量をデジタルで計測し、通信機能を備えた電力量計
EMSエネルギー使用量を可視化し、効率的な管理と最適化を行うための統合システム

スマートメーターは30分ごとの電気使用量を計測し、通信機能を備えているため遠隔でデータの取得が可能です。一方、EMSはエネルギー使用量を可視化し、設備の自動制御まで行えます。

たとえば、EMSを活用すると以下のようなメリットが得られます。

  • リアルタイムで電力使用量をモニタリングする
  • 過去のデータと比較して使用傾向を分析する
  • 電力使用量が多い時間帯や機器を特定する
  • 空調・照明を自動制御して最適化する

これらのシステムを導入すると電力使用量を詳細に把握し、効果的な抑制や節電につなげやすくなるでしょう。

7. 再生可能エネルギーを活用する

再生可能エネルギーを活用すると、環境への配慮と電気代の節約を同時に実現できます。

再生可能エネルギーとは

太陽光や風力・地熱といった地球資源の一部で、自然界に常に存在するエネルギーのことです。

これらは枯渇せず、CO2を排出しないという特徴があります。たとえば、太陽光発電を活用すると、電力会社から購入する電気量を減らせるため、電気代の削減につながります。

とくに日中に自家発電した電力を使うと、電力料金が高くなりがちなピーク時の電力使用量を抑えることが可能です。

再生可能エネルギーの導入には初期投資が必要です。しかし、長期的に見れば電気代の削減だけでなく、環境に配慮した取り組みを行う店舗としてイメージアップにもつながるでしょう。

店舗の電気代を節約する際の注意点

電気代の削減策を実践する際には、気をつけなければいけないポイントがあります。

店舗の電気代を節約する際の注意点は、以下の3つです。

  • お客様に負担をかけない
  • 従業員に負担をかけない
  • 費用対効果を考える

順番に解説していきます。

お客様に負担をかけない

電気代の削減をしすぎて、お客様の満足度や快適性を損なわないように注意しましょう。

快適さを犠牲にした節電は、客離れを招き売上の減少につながります。たとえば、電気代が高いからと真夏日に室温を30℃に調整していると、お客様は暑くてすぐに出ていってしまいます。

涼みにきたお客様の場合、入店した時点で、他の店舗への移動を考えるかもしれません。あくまでお客様は快適に過ごせるかを大前提として、電気代の節約をしましょう。

経済産業省によると、外気温度31℃のときにエアコンの冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合(1日9時間使用)、年間で約940円の節約になるとしています。

わずかな温度設定の調整でも節約につながるので、過度な節電には注意してください。

従業員に負担をかけない

節電対策を実施する際は、従業員の労働環境にも配慮が必要です。

労働環境が整っていないと、従業員の労働意欲が低下して生産性が悪くなる可能性があります。劣悪な職場環境は事業悪化を招く要因となりかねません。

たとえば、照明を間引く際は従業員の作業に支障が出ないよう注意しましょう。

空調の設定温度を調整する場合も、従業員の健康に影響が出ないよう配慮が必要です。

従業員からの意見を積極的に聞き、快適な労働環境を維持しながら節電を進めることが大切です。

費用対効果を考える

節電方法のなかには省エネ機器やEMSの導入など、初期費用や月額費用が発生するものがあります。

事前にシミュレーションを行って削減効果が費用に見合うかの確認をすることが大切です。

たとえば、LED照明への変更を検討する場合、現在の電気代と比較して、どれくらいの期間で初期投資が回収できるのかを計算してみましょう。

また、EMSの導入を検討する際は、削減できる電気代と月額費用を比較し、長期的なコスト削減効果を確認することが重要です。

適切な費用対効果分析を行うと、無駄な投資を避け効果的な節電対策が実施できるでしょう。

まとめ

本記事では、店舗の電気代を節約する方法や、節約する際の注意点を解説しました。

店舗の電気代を節約する方法は、以下の7つです。

  • 機器の稼働状況を見直す
  • 空調設備を清掃する
  • LED照明へ変更する
  • 電気会社を見直す
  • 電子ブレーカーを導入する
  • スマートメーターやEMSを導入する
  • 再生可能エネルギーを活用する

これらの方法を適切に組み合わせると、大幅な電気代削減が期待できます。しかし、実際に効果的な節電を行うためには、専門的な知識やシステムが必要です。

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