こんにちは、プロジェクトマネージャーの松山です。
ちょっと前は温暖化って本当なの?という雰囲気もありましたが、最近は疑いようがなく暑いですね。。
ですが、通勤を耐えてオフィスに着けば、エアコンがある!
しかも弊社オフィスのエアコンはサイズ・空調能力共にデカいので、寒いほど風を送ってくれます!
涼しいのは大変嬉しいですが、扇風機と違いエアコンは電気代が気になるため、今回はオフィスのIoTデータを活用してエアコン利用について考察してみました。
オフィスで計測しているデータで分析
メンテルでは、オフィス内外に温湿度とオフィスの各電力量を、自社技術でリアルタイム計測しています。今回はこちらのデータを使って分析して行きます。

入居数日後のオフィスの様子、部屋の内外に温度センサーを設置しています。
まずは温度を確認
7月時点でどのくらい暑いのかというと、気象庁発表データでみても連日30℃越えは当たり前でもう夏突入の温度です。

昼間はエアコン利用で28℃くらいで快適!
しかも、メンテルのオフィスは廃校となった中学校を再利用した施設内にあるので空調のない廊下は、屋外以上に暑いんですよね。。実際37℃越えてました。

廊下側のほうが夜の冷えるのも早い
また、建物自体が鉄筋コンクリートで出来ていて昼間の熱を蓄えやすいので、夜間退勤時にエアコンOFFしてから2時間程度で廊下よりオフィス内のほうが暑く、それが翌日まで影響していることもわかりました。
気になる電気代

エアコンの1日平均電力使用量は3~6kWh
次に一番気になる電気代を見ていきます。
照明もエコなLED照明を使っているので、1日の使っている電力のほとんどがエアコンとコンセント(ノートパソコンなど)からの電力でした。
エアコンは1日約3~6kWhで、だいたい30円/kWhで電気量を計算すると、
1ヶ月22日 ✕ 5.5kWh ✕ 30円 = 3,630円
くらいです。
(一般的なご家庭のエアコン料金もこの程度かなと思います)
ひとまず、電気代がべらぼうに高いわけではなさそうで一安心しました。
エアコン1ヶ月、約4,000円は高い?安い?
さらに深堀りして、これだけの電気を使って、エアコンを使うことが実はオトクなのかどうか深堀りしてみます。
換気扇の風量や、夜間の温度変化などから、部屋に出入りしている熱の元、つまり熱負荷を計算しました。
この棒グラフが大きければ大きいほど、エアコンは冷やす量が多いことになります。

ほとんどが換気によって、外から入る空気の冷房にエアコンが使われている(概算値のため蓄熱や日射の負荷の考慮が少ない点は留意)
注目すべきはエアコンの電力のほとんどが、温度を下げる効果(緑の棒)よりも、湿度を下げる効果(赤の棒)に使われている点です。
エアコンのはたらき全体のうちジメジメを改善する効果に60%以上使われている事がわかります。
さらにわかりやすい体感温度で見てみます、
体感温度では温度のほかに湿度や風の涼しさなどを考慮できます。
代表日の7/2,3のデータ、実際の温度以上に涼しく感じていることがわかる
グラフをみると、実際の温度差以上に体感温度では涼しく感じていることがよくわかります。
これは湿度のジメジメがエアコンによって解消されカラッとしているため、感じる温度のほうがより低くなります。
エアコン利用が月4,000円というのは、一日あたり約200円程度です
暑い暑いと言いながらペットボトル飲料を買ってしまうよりは、
やはり積極的に使ったほうがよい気がしました!
今年の夏、エアコンをやっぱり有効に使いましょう
今年の夏は東京都も「沸とう京」といってしまうほどの暑さになる見込み!熱中症のリスクが例年より高くなるでしょう。
熱中症は一度経験してしまうと体へのダメージが回復しにくい、実は怖い状態です。しかも温度が高くなくても、ジメジメしていて発汗による体温冷却ができないとリスクを下がらない点も注意です。
確かに扇風機を使っても、涼しくなるのですが、湿度は改善されていませんし、体感温度をエアコン相当まで下げるには「強風」に当たり続けなくてはならず、資料も吹き飛んでしまうので、ぜひエアコンをうまく使うことをおすすめします!
28℃ 80%の部屋の中で扇風機の風を、だんだん強くした場合の体感温度
まとめ
というわけで、今回は弊社オフィスデータから、エアコン利用の専門的な分析を行ってみました。
たった2個の温湿度計からでも、感覚だけではわからないリアルな環境が見えて面白かったです。
メンテルではこういった建物のエネルギーや環境データの活用に関するプロジェクトにたくさん取り組んでいます、興味をお持ち頂けたらぜひオフィスに遊びに来てください!