この記事ではGrasshopperを用いてねじれたファザードのドームをモデリングします。Herzog & de MeuronさんのMesse Basel New Hallにインスパイアされたものです。建築の外観をパラメトリックにモデリングできるようになれば、動的な環境シミュレーションによる建物形状の最適化などに連携することが可能となります。
Herzog & de MeuronさんのMesse Basel New Hallについて

出展:Archi Diary
Messe Basel New Hall / Herzog & de Meuron

Rhinoceros+Grasshopperについて
Rhinoceros+Grasshopperでパラメトリックにモデリングする大枠の流れと目的については、以下の記事をご参照くださいませ。
MENTERU TECH BLOG|
Rhinoceros+Grasshopperで実現するパラメトリックなシミュレーションによる建物形状の最適化アプローチ
https://tech.menteru.jp/notes/Rhinoceros-and-Grasshopper
Grasshopperで湾曲したルーバーをモデリング
以下の流れで、湾曲したルーバーのモデリングを実装します。
- 「Circle」と「Loft」でドームの基準面を生成
- 「Divide Curve」で分割しながら、ドーム中央方向へゆがんだ曲線を生成
- 「Loft」でゆがんだ曲線を繋げてファザードを生成

「Circle」と「Loft」でドームの基準面を生成
まず、ドームの外観を作成するため「Loft」に外観の基準円を接続します。「Loft」に接続するドーム外観の基準円は「Circle」で生成をし、下面と中腹面と上面の3つを用いました。基準円の半径をそろぞれ変えることで、膨らみのある形状を再現できます。「Loft」を用いる際は接続する順番に注意が必要です。

ゆがんだファザードの生成
今回の実装の紹介はここまで、以降の参考として下記の同じくHerzog & de Meuronさんの建築をモデリングした内容をご紹介します。
MENTERU TECH BLOG|
ねじ曲がったルーバーのファザードを、Herzog & de MeuronさんのSignal Boxにインスパイアされ、Grasshopperでモデリング
https://tech.menteru.jp/notes/Twisted-Louvered-Facade-Modeling-with-Grasshopper-Inspired-by-Signal-Box-Herzog-de-Meuron
モデリングの結果
ユニークなファザードのモデリングが出来れば、環境シミュレーションなどへの応用が可能です。例えば、下記のようなファザードに対して、内部への直達日射量を計算したり、逆に内部から見た輝度の計算なども可能です。


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