この記事では街区の環境シミュレーションツールの一つであるDragonflyについて紹介します。Dragonflyを使用すると、URBANoptによるエネルギーシミュレーション、OpenDSSによる電力供給網シミュレーション、REoptによる再生可能エネルギーの最適化 、UrbanWeather Generator(UWG)による都市ヒートアイランドモデリングのための街区モデルを構築できます。
Dragonflyとは

Dragonflyは、建物形状のジオメトリ情報を用いて、街区スケールでのエネルギーモデルの構築をサポートします。Dragonflyで構築したモデルは、Honeybeeを用いた詳細な3Dモデルに直接変換することも可能ですが、さまざまなエンジンと連携して環境シミュレーションを実行することも可能です。
Dragonflyで構築したモデルによるエネルギーシミュレーションは、OpenStudioとEnergyPlusを活用するURBANoptSDKで実行できます。エネルギーシミュレーションの結果は、 OpenDSSを使用して電力供給網のインフラに及ぼす負荷のシミュレーションにも使用できます。
さらに、REoptを使用して再生可能エネルギーのコスト最適化を組み込むことも可能です。また、任意のDragonflyモデルを使用して、Urban Weather Generator (UWG)を使用して都市のヒートアイランド効果を考慮したEPWファイルに変換することも可能です。以下のリンクより公式サイトにアクセス可能です。
Grasshopper Component|Ladybug Tools LLC
About Dragonfly:https://www.ladybug.tools/dragonfly.html
Dragonflyの特徴

上図のDragonflyを用いた街区シミュレーションのイメージに基づいて、その検討事例を以下で紹介します。
- 都市エネルギー利用:街区全体の年間エネルギー使用量をシミュレートし、冷暖房の負荷を可視化
- 街区システム負荷マッチング:街区全体で冷暖房が混在する期間を可視化し、地域熱供給の検討に活用
- ピーク負荷モデリング:街区全体のピーク負荷をモデル化し、空調設備の容量選定などに活用
- 電力網評価:電力網に及ぼす変圧器と電力線の負荷を推計し、負荷を見たす電力グリッドを自動生成
- 改修設計:建物の改修が電力インフラに及ぼす影響を推計し、改修に対するインセンティブを計画
- 再生可能エネルギー最適化:街区全体の太陽光発電と蓄電池に対する投資コストを最適化
Dragonflyのインポート方法
Honeybeeは、Grasshopper向けコンポーネント集として展開されているLadybug Toolsに含まれています。そのため、Ladybug ToolsをインストールするとHoneybeeも同封されております。Ladybug Toolsのインストール方法については、下記の記事で紹介しておりますので、ご参考ください。
MENTERU tech|Grasshopperで気候データ分析を実現するLadybugとは
https://tech.menteru.jp/notes/About-Ladybug-of-Grasshopper-Components
Dragonflyの活用方法
以上で、GrasshopperのコンポーネントであるDragonflyについて紹介しました。Dragonflyを用いることで街区スケールでのエネルギーや電力グリッドのシミュレーションが可能となり、エネルギー効率の評価を街区計画に考慮することが可能です。今後は、Dragonflyを活用した事例を紹介していきます。
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