「エアコンのつけっぱなしで電気代が安くなるってほんと?」
「何時間ならつけっぱなしのほうが得なの?」
エアコンを効率よく使いたいと思っても、つけっぱなしがお得かどうかわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、空調のつけっぱなしが電気代に与える影響やメリット・注意点を解説します。
空調の運用を見直すと電気代を抑えることにつながるため、ぜひ最後までご覧ください。
空調のつけっぱなしで電気代は安くなる場合がある
空調をつけっぱなしにすると、特定の条件下において電気代が安くなる可能性があります。
その条件は次の通りです。
・9〜18時はつけっぱなしのほうが安い
・18〜23時はこまめに消すほうが安い
順番に解説していきます。
9〜18時はつけっぱなしのほうが安い
9〜18時は空調をつけっぱなしにしたほうが、電気代を抑えられる場合があります。
エアコンは起動時にもっとも電力を消費します。設定温度と外気温との差が大きいほど、多くの電力が消費されるため、日中にこまめなオンオフは非効率です。
ダイキン工業株式会社の実験によると、9〜18時においては「こまめなオンオフ」よりも「つけっぱなし」のほうが、電気代を抑えられると確認されています。

外出が18時を超えるかどうかで、空調をつけっぱなしにするかを判断しましょう。
18〜23時はこまめに消すほうが安い
18〜23時は空調をこまめに消すほうが、電気代の節約につながる場合があります。
一般的に外気温と設定温度の差が大きいほど、エアコンは多くの電力を消費します。夜はその差が小さくなるため、こまめに電源を切っても消費電力を抑えることが可能です。
ダイキン工業株式会社の実験でも、18〜23時はこまめに消したほうが消費電力が抑えられると検証されています。

18〜23時はこまめに入り切りがお得、と覚えておきましょう。
ただし、同実験のデータによると18〜21時30分ごろまでは、こまめに電源を切ることで逆に消費電力が増えるケースもあります。
外気温が高い場合はエアコンの再起動時に負荷がかかりやすくなるため、状況に応じて連続運転とのバランスをとりましょう。
空調をつけっぱなしにするメリット

空調をつけっぱなしにするメリットは次の2つです。
・室内の快適性が維持される
・操作の手間やミスを減らせる
詳しく見ていきましょう。
室内の快適性が維持される
空調をつけっぱなしにすると、室温を一定に保つことが可能です。
室温が安定していると快適な空間を維持でき、暑さや寒さによるストレスを感じにくく、体調管理もしやすくなります。
オフィスでは快適な室温が集中力や生産性の向上につながり、ホテルや店舗でも顧客満足度に影響するでしょう。
空調のつけっぱなしで快適な環境を保てるのは、大きなメリットのひとつです。
操作の手間やミスを減らせる
空調をつけっぱなしにすると、こまめな操作の手間を減らせます。
とくに、オフィスビルや商業施設では複数台の空調を同時に管理するため、都度のオンオフ作業は大きな負担になるでしょう。
また、業務の忙しさや担当者の交代により、空調の消し忘れや入れ忘れといったヒューマンエラーも起きやすくなります。
空調をつけっぱなしにすると、上記のようなミスを防ぎ、安定した管理をすることが可能です。タイマー機能や自動運転機能を活用すれば、より効率的な運用が可能になるでしょう。
空調をつけっぱなしにする際の注意点

空調をつけっぱなしにする際には、以下の注意点を押さえて、安全かつ効率的な運用を目指しましょう。
・エアコンの性能を見直す必要がある
・電気料金プランに注意する
・長時間の使用によるリスクに備える
それではご覧ください。
エアコンの性能を見直す必要がある
空調をつけっぱなしにする場合、性能面に注意が必要です。
古い機種やエネルギー効率の低い空調だと、長時間の運転によって電気代が高くなることがあります。
一般財団法人家電製品協会によると、2013年製と2023年製の空調を比較した場合、新しい機種に買い替えると年間約15%の電気代削減が見込まれたようです。
つけっぱなしの運用をする際は、まずエアコンの性能を確認して必要に応じて点検や買い替えを検討しましょう。
電気料金プランに注意する
空調のつけっぱなしをする前に、電力使用状況と契約プランを見直すことが重要です。
たとえば、深夜電力が安いプランを契約している場合は、日中の運転が割高になることがあります。
近年では下記のような多様な料金体系も登場しています。
- 電気とガスのセット契約で割安になるプラン
- 利用額に応じてポイントが貯まるプラン
- 基本料金がかからないプラン
自分のライフスタイルに合ったプランを選ぶと、省エネと節約につながります。
長時間の使用によるリスクに備える
空調を長時間つけっぱなしにすると、機器への負荷が増して故障や火災のリスクが高まることがあります。
メンテナンスを怠っていたり、古い機種を使い続けていたりする場合は注意が必要です。連続運転によって部品の劣化が進み、機器の寿命を縮める原因にもなります。
安全に使用するためにはメーカー推奨の点検や清掃を定期的に行い、異常があれば早めに専門業者に相談しましょう。
空調のつけっぱなしで電気代を抑えるポイント

空調をつけっぱなしにする場合でも、少しの工夫で電気代を抑えることが可能です。
以下のポイントを意識すると、より効率的な運用につながります。
・サーキュレーターとカーテンを併用する
・フィルターを定期的に清掃する
・AIや人感センサーモデルを使用する
それぞれの方法を見ていきましょう。
サーキュレーターとカーテンを併用する
空調効率を高めるなら、サーキュレーターとカーテンの併用がおすすめです。
空気の循環と外気の遮断は冷暖房効率に大きく影響します。サーキュレーターを使うと空気が部屋全体に行き渡り、場所ごとの「温度ムラ」が減ります。
どこにいてもほぼ同じ体感温度になるため、エアコンの設定温度の調整も最小限で済むでしょう。
また、政府広報オンラインによると、夏場は窓や扉などの開口部から約73%の熱が侵入するとされています。断熱カーテンやブラインドを使えば冷房効率がアップします。
冬場は室内で温めた空気のうち約58%が窓から失われるとされており、断熱カーテンは暖房効率の向上にも効果的です。
どちらも手軽に取り入れやすく、季節を問わず効果的な節電対策として活躍します。
フィルターを定期的に清掃する
エアコンの省エネ運転を実現するには、フィルターと室外機の定期的なメンテナンスが必要です。
フィルターには室内の空気を取り込む際に、ホコリや汚れを除去する役割があります。目詰まりを起こすと空気の流れが悪くなり、余計な電力を消費する原因になります。
2週間に一度を目安に掃除機や水洗いでフィルターの汚れを取り除きましょう。
環境省によると、フィルターを定期的に掃除すると冷房時に約4%、暖房時に約6%の消費電力を削減できるとされています。
また、室外機は熱の放出や吸収を行う装置で、吹き出し口がふさがれていると本来の性能を発揮できなくなります。
室外機周辺は、整理して風通しよく保ちましょう。

AIや人感センサーモデルを使用する
空調の電気代を抑えるためには、AIや人感センサーを搭載した省エネ性能の高いエアコンを活用するのが効果的です。
AI機能を備えたエアコンでは、室温・湿度・人の動きなどを学習し、室内の状況や利用者の好みに合わせて最適な運転モードを自動で調整します。
無駄な運転を避けながら快適な空間を維持できるため、電力消費量の削減につながります。
さらに、人感センサー搭載モデルでは部屋に人がいないときに自動で運転を弱めたり停止したりするため、在室状況に応じた省エネ運転が可能です。
人の出入りが多いオフィスや商業施設、ホテルなどでは、大きな節電効果が期待できるでしょう。
まとめ:空調をつけっぱなしにすると電気代が安くなる場合がある
空調のつけっぱなしで電気代が安くなるのは、9〜18時です。一方、18〜23時はこまめに消したほうが電気代が安くなるケースがあります。
ただし、空調の電源をこまめに消して、電力消費を抑えるのが困難な方もいるでしょう。
株式会社メンテルは、AIとIoTセンサーを活用したシステムにより、細かな温度設定や自動制御が可能になり無駄なエネルギー消費を抑える支援をしています。
また、環境シミュレーションを通じて、お客様の施設に最適な空調設計のご提案も可能です。
空調の運用コスト削減や快適性向上に関心をお持ちでしたら、ぜひ一度メンテルにご相談ください。
コメント